決算レポート

アップル (AAPL) FY2026 Q2 決算レポート

報告期間:2025年12月29日 — 2026年3月28日(アップル FY2026 Q2) |  発表日:2026年5月1日

一言まとめ

アップルの今四半期の売上高は 1,112億ドル、純利益は 296億ドル。iPhoneが依然として収益の柱で、サービス事業(App Store、iCloud、Apple Music)は高マージンで成長継続。Apple Intelligence(アップルAI)が将来の新たな成長エンジンになりつつあります。

📊 株価と時価総額

データ日付:2026年5月14日

株価 (AAPL)$297.7952週レンジ:$193.46 — $300.92
時価総額4.37兆ドル世界トップ5
PER36.23x予想PER:32.91x

わかりやすく解説

  • アップルの時価総額は 4.37兆ドル、世界3位(NVIDIAとマイクロソフトに次ぐ)、依然として世界で最も価値のある企業の一つ
  • 株価$297.79は52週高値$300.92に近く、52週安値$193.46から約54%上昇——市場のアップルへの信頼が底から大きく回復
  • PER 36.2倍はマイクロソフトやグーグルより高く、市場がアップルに与えるプレミアムは利益だけでなく、ブランド・エコシステム・ユーザーの「粘着性」によるもの

🏦 ウォール街はどう見ている?

データ日付:2026年5月 · 出典:stockanalysis.com

コンセンサスレーティング買い29人のアナリストがカバー
12ヶ月目標株価$304.69↑ 現在株価比 +2.3%
強い買い
買い
中立
強い買い 10人 買い 10人 中立 7人 売り 2人
$200
現在 $298
平均目標 $305
$400

わかりやすく解説

  • アップルのアナリストレーティングは3社の中で最も「保守的」——買い20人、中立7人、売り2人
  • 今後12ヶ月の平均目標株価$305は現在株価$298より2.3%高いだけで、アナリストはアップルの株価がほぼ適正水準にあり、1年後も上昇余地は限定的と見ている
  • 売り2人の評価は、iPhone成長鈍化やAI展開ペースの遅れへの懸念によるものと思われる
  • 注意:アナリスト予測は参考情報です。投資はリスクを伴いますので、自身で判断してください

💰 どれだけ稼いだ?

指標今四半期 (FY2026 Q2)前四半期 (FY2026 Q1)前年同期 (FY2025 Q2)前年比
総売上高1,112億ドル約 1,240億ドル約 905億ドル↑ +22.9%
粗利益548億ドル約 590億ドル約 428億ドル↑ +28.0%
営業利益359億ドル約 380億ドル約 277億ドル↑ +29.6%
純利益296億ドル約 310億ドル約 236億ドル↑ +25.4%
EPS$2.01約 $2.10約 $1.53↑ +31.4%

わかりやすく解説

  • アップルは今四半期、1日あたり約 3.3億ドルを稼いでいる——1秒あたり約3,800ドル
  • 粗利率約49%——製品・サービスを100ドル売るごとに約49ドルの粗利が残る。世界のハードウェア企業の中で極めて高い水準
  • 前四半期(FY2026 Q1、2025年10-12月)はアップルの伝統的な「iPhoneピーク季」——収益が高いのは通常の季節的変動
  • 純利益は前年比25%増、収益増速(23%)を上回り、アップルの経営効率が向上していることを示す

📊 お金はどこに使われた?

支出項目金額売上比率説明
売上原価564億ドル約51%iPhone/Mac/iPadの製造コスト、コンテンツライセンス等
研究開発費114億ドル約10%Apple Intelligence、チップ開発(A/Mシリーズ)、新製品
設備投資約30億ドル約3%データセンター、小売店建設——売上規模に対して非常に小さい

わかりやすく解説

  • アップルの研究開発費は 114億ドル/四半期、自社チップ(A18、M4シリーズ)とApple Intelligence AI機能の開発に大きく投じられている
  • 自社チップはアップルの秘密兵器——M4チップのパフォーマンス/消費電力比はMacとiPadを競合他社に大きく差をつける
  • 設備投資は極めて低い(約3%)——ハードウェア製造をフォックスコン、TSMCなどに外注し、自社工場は不要
  • アップルは1四半期あたり約 240〜270億ドルのフリーキャッシュフローを生み出し、大部分を自社株買いと配当に使用

🏢 2大事業セグメントのパフォーマンス

アップルの事業は2つのセグメントに分かれています:製品(ハードウェア)とサービス。サービスは高マージン成長エンジンです:

📱

製品(Products)

iPhone、Mac、iPad、Apple Watch、AirPods、その他ウェアラブル・アクセサリー

売上比率約75%↓ 比率は低下中
iPhone売上比率約55%↑ 依然として絶対的主力
粗利率約37%↑ 改善中

わかりやすく解説

  • iPhoneはアップルの生命線:1つの製品ラインで総売上の約55%を支え、毎年のiPhone新製品発表が最も重要な商業イベント
  • Apple Intelligence搭載のiPhone 16シリーズがAIを機種変更の新たな理由とし、機種変更サイクルを加速
  • Mac(M4チップ)とiPadは安定成長。Apple WatchとAirPodsの「ウェアラブル」事業も拡大継続

サービス(Services)

App Store、iCloud、Apple Music、Apple TV+、Apple Pay、AppleCare保険

売上比率約25%↑ 継続拡大
粗利率約75%↑ 製品事業を大幅に上回る
成長率約+15%↑ 高速成長継続

わかりやすく解説

  • サービスはアップルの秘密兵器:売上の25%に過ぎないが、粗利率75%(製品は37%)で、全体利益への貢献が増している
  • App Storeはアップルで最も収益性の高い単一サービス:アプリ内購入ごとに15〜30%を徴収し、世界10億台以上のiPhoneが潜在的な収益源
  • アップルの定期購読ユーザーは10億人超(iCloud、Music、TV+等合計)——毎月安定した経常収益
  • iPhoneの普及台数が増えるほど、サービス収益は自然に成長——これが「フライホイール効果」

製品ライン売上内訳(推定)

製品/サービス今四半期(推定)前年同期前年比
iPhone約 612億ドル約 460億ドル約 +33%
サービス(App Store等)約 278億ドル約 238億ドル約 +17%
Mac約 89億ドル約 72億ドル約 +24%
iPad約 67億ドル約 55億ドル約 +22%
ウェアラブル/アクセサリー(Watch/AirPods)約 67億ドル約 80億ドル約 -16%

わかりやすく解説

  • iPhoneが突出:iPhone 16シリーズのApple Intelligence機能が強い機種変需要を喚起し、最も高い成長率
  • サービスは安定した強い成長:+17%の成長率で、利益率は製品の2倍——アップルの最も価値ある将来
  • ウェアラブルは減少:Apple WatchとAirPodsの成長が鈍化または若干低下。市場普及率が飽和に近づいている可能性

🏦 財務基盤はどれほど強いか?

指標FY2026 Q2 四半期末前四半期末説明
総資産(簿価)3,711億ドル約 3,640億ドル会社の全資産合計
手元現金456億ドル約 430億ドル現金および短期投資
長期負債827億ドル約 850億ドル長期借入金(積極的に削減中)
研究開発費114億ドル/四半期約 105億ドル/四半期AI研究開発費を増加中
自社株買い約220億ドル/四半期約200億ドル/四半期積極的な買い戻しで1株価値を向上

わかりやすく解説

  • 注意:簿価3,711億ドル ≠ アップルの市場価値。アップルの時価総額は約 4.37兆ドル、簿価の約12倍——ブランド・エコシステム・ユーザーの忠誠心こそアップルの本当の資産
  • アップルは世界最大の自社株買い企業の一つ——1四半期あたり約220億ドルを自社株買いに投じ、実質的に株主に現金を還元
  • 長期負債827億ドルは高く見えるが、アップルの年間フリーキャッシュフローは1,000億ドルを超えており、返済は全く問題ない
  • アップルが借りるのは資金不足ではなく、低金利で借りて自社株買い(リターンが高い)に使うのが賢明な財務戦略だから

📈 前四半期と比べて何が変わった?

改善した点

  • サービス事業の成長加速:定期購読ユーザーが成長継続、高マージン収益の比率が上昇中
  • 粗利率が過去最高水準:約49%の粗利率は過去最高水準、サービス事業が牽引
  • Apple Intelligenceが浸透:AI機能が徐々に充実し、機種変需要が継続見込み

注目点

  • 季節的な収益減少:1,240億ドル → 1,112億ドルだが、これは年末商戦後の通常の季節的調整
  • 中国市場の競争激化:ファーウェイのハイエンド機復活でアップルの中国シェアに圧力
  • App Storeの規制リスク:EUと米国がアップルにサードパーティ決済開放を求めており、サービス収益に影響する可能性

📅 前年同期比較

指標FY2025 Q2FY2026 Q2変化
売上高約 905億ドル1,112億ドル+22.9%
純利益約 236億ドル296億ドル+25.4%
EPS約 $1.53$2.01+31.4%
研究開発費約 80億ドル114億ドル+42.5%
粗利率約 47%約 49%+2ポイント

わかりやすく解説

  • 1年で:売上+23%、純利益+25%、EPS+31%——EPSが最も速く成長したのは自社株買いで発行済み株式数が継続的に減少しているため
  • 研究開発費+42.5%——アップルにしては珍しい大幅増加で、全てApple Intelligenceと次世代チップへの投資
  • 粗利率47%→49%に上昇、主にサービス事業(粗利率75%)の比率が継続上昇していることによる

🎯 投資家が知っておくべきポイント

1
iPhoneのスーパーサイクルが復活する可能性

Apple Intelligenceは機種変更を本当に促す初めてのiPhone機能。AIアップグレードの波が複数四半期にわたる強い成長をもたらす可能性

2
サービス事業が長期的な価値の源泉

売上の約25%だが利益貢献度は高く、iPhoneの普及台数増加とともにサービス収益は自動的に成長、粗利率75%

3
自社株買いは株主の最大の味方

1四半期あたり約220億ドルの買い戻しで株式数が継続縮小——純利益が横ばいでもEPSは成長し続ける

4
中国と規制が最大のリスク

中国市場の競争激化 + 世界的なApp Store規制強化——アップルが現在直面する2つの中核リスク

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